錬金術師の消失

 「錬金術師の密室」に続く錬金術ミステリー第二弾。ナンバリングはないが直接の続刊にあたる。

 「密室」が完全密室の不可能犯罪なら「消失」は中州の塔で行われる連続殺人。ミステリーの王道にファンタジー的なアレンジを加えた(確かなクオリティの)謎解き、鈍い主人公のラブコメ、魅力的な謎解きのライバルキャラクター、錬金術の秘密、事件の調査をしているうちに遭遇する謎の組織と面白い要素をこれでもかと備え、どんどん展開していくので娯楽作品としての快楽の濃度が非常に高い。

 ファンタジー×ミステリーやラブコメとしての面白さもさることながら、主人公コンビの仇である謎の組織は続きを読みたくさせるので商業上も恩恵が大きいように思う。名探偵コナンの「黒の組織」方式か、あるいはモリアーティ方式だろうか。ともかく期待を裏切らない安心感があるので続きも楽しみ。

 個人的に期待するのは、これまで登場した錬金術師3人が一堂に会して推理を競う推理バトル会かなぁ。フェルディナント三世がショタ姿で現れる、なんてよさげ。