進撃の巨人 The Final Season ~第75話

 最終シーズンも前半が終了。

 

 制作会社が変わった不安も蓋を開ければ問題なく、CGの巨人も馴染んでいた。

 見どころはアクションよりも会話劇で、感情が剥き出しでありながら(さもすれば現実の問題に繋げて語られるほど)現実感もある。

 基本的にドラマはコンフリクトであり、一般論では登場人物の葛藤が真に迫るものがあるほどいいわけだけれど、親友の裏切りに戸惑うミカサやアルミン、苦悩するライナー、状況の中で価値観が揺らぐガビ、父への感情を抱えるジークなど見どころが多い。

 それはやはり、見た目は人間でありながら人を食う怪物に突如変身するエルディア人という不条理の設定が傑出しているからだろう。このコンフリクトを内包した設定は、キャラクターの内面に葛藤を生じさせると同時に、言い逃れも逃げることもできない状況を作り出している。

 

 この章では敵側の苦悩も多く描かれていた。エルディア人頼みの国家運営に悩むマーレ上層部、壁の向こう側の世界の存在だったはずがもっと小さな壁の中の世界に囚われていた名誉マーレ人、マーレに服従した国々の人々。壁というモチーフが象徴的に扱われていた序盤から後半へは、壁というモチーフは維持しながら、誰もが克服するべきものを持つ世界という展開を見せた。

 舞台は拡大し、ドラマはスライドする。しかし根幹は常にエルディア人であり、壁は象徴として存在し続ける。およそ100点満点の第二部であり、このまま突っ走るっぽいので最高の盛り上がりを期待しながら来年まで待つことにする。