とある科学の超電磁砲T

 

 完走。

 

 何か長いものを書こうと思ったんだけど、まとまらなかった。

 

 御坂美琴は未だにライトノベルのヒロイン人気投票で1位のキャラクターで、ありがちな可愛いとは違う性格をしている。とくに初期の、自販機を蹴ってジュースをくすねたり一般人に電撃を放つヤバいチンピラの頃。

 で、彼女の魅力とはなんだろうとずっと考えている。

 ひとつ思いつくのは、中間管理職的苦悩だ。(探すとこの類型の人気キャラクターは多い)絶大な力を持つ連中(アクセラレータや魔術サイドの怪物など)には手も足も及ばない一方で、学園都市のほとんどの能力者が束になっても敵わない。尊敬され羨望の眼差しを向けられることもあり(レベルアッパー編がその代表)、しかし黒星がつくことも多く無力さに悩んでいる(シスターズ編)。

 こうした板挟みのキャラクターは共感を呼びやすい。自分の能力に完全に無関心でいられる人は少ないから、彼女に共感できる人は多いだろう。本人があのややヤンキーめいたカラッとしたところのある性格というのもよく作用して、作品が湿っぽくなりすぎないでいるし。

 

 もうひとつは他のキャラクターとのコミュニケーションだろうか。

 御坂美琴は他人に対しての振る舞いが相手によってかなり変わるキャラクターだ。黒子だけは呼び捨てで親しくしているけれど、それでも学園都市の影にはあまり関わらせようとせず、自分の問題として動く。学校で一番親しい同僚の友人という立ち位置だ。初春や佐天とはもうちょっと親しくしてもいいはずなのに、さん付けをやめず年上としての振る舞いを意識しているようにも見える。婚后さんとも他人行儀で丁寧な振る舞いで、同級生にはあんな感じなのだろう。

 どちらかといえば上条当麻食蜂操祈の前で見せる姿のほうが地の性格で、学校や同級生の前では作っているのだろう。彼らの前での彼女は言葉遣いは荒いし座る姿勢も崩れている。

 キャラクターに厚みをもたせる時、普段なら合わないタイプの相手と会話させて違った顔を引き出すというのは基本的な手法だけれど、彼女の場合キャラクターが中心に置かれるライトノベルということもあって、相手によっていろいろな顔を持つ。そこで我々は御坂美琴という“人物”の認識を形成する。キャラクターとは原則的に他のキャラクターとの会話で人物像を描くし、多くのシーンを見て人物像をよく知っているキャラクターを我々は好きになる。

 人間は知っているもの=好きなものと認識する特性があるためだ。

 

 今のところこんな感じだろうか。アニメがあるとすれば4期は早くても数年後で、禁書目録の映像化も今後は望み薄だろう。ただ、学園都市の闇に深く関わっていく彼女が何処へ行き着くのか気になるところではある。